完了しました 質問に応じて自然な文章を作成する対話型AI(人工知能)「チャットGPT」を巡り、文部科学省が教育現場での取り扱いを示すガイドライン(指針)の検討を始めたことがわかった。読書感想文などが瞬時に作成できることから学習への影響を懸念する声が高まっており、文科省は国内外の事例を集めて留意点などを示す考えだ。 チャットGPTは米新興企業が昨年11月に無料公開し、急速に利用が広がっている。ビジネスの効率化などが期待される一方、国内外で教育現場に悪影響が及ぶ恐れが指摘されている。 例えば、チャットGPTに夏目漱石「こころ」の感想文を作るよう指示すると、「葛藤や苦悩を抱える人がいることを知り、相手を理解する大切さも学んだ」といった文章が瞬時に作られる。出来上がった文章がAI作成のものかの判別も難しく、教育現場からは「作文指導が成り立たなくなる」(東京都内公立中校長)などの声が出ている。神奈川県教育委員会はAIの扱いについて検討を始めた。 チャットGPTを巡っては、利用者の個人情報保護への懸念から、イタリア当局が3月に利用の一時禁止を発表した。 文科省は専門家の意見を聞くなどし、早期にガイドラインを示したい考えだ。 益川弘如・聖心女子大教授(学習科学)の話「AIの安易な利用は、論作文や探究学習などの思考力や表現力を養う教育に悪影響が及びかねず、文科省は適切な指針策定を急ぐべきだ」
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